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2017年

県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第27回=三国の様々な歴史的な絆

サンパウロに帰りついて、ほっとした表情の下本夫妻

 大武はブラジルでポ語を習得して帰朝。《その後、二十数年間引き続いて在本邦ブラジル公使館(今は大使館)に通訳官として勤務し、その寸暇を割いて有志者にポルトガル語を享受し、我が国最初の葡和辞典と和葡辞典を編纂出版した~》(332頁)。大武は1895年の日伯修好通商条約締結の裏方として活躍した。その条約により、正式に日伯の国交が開か ...

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県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第26回=悲劇のレオポルド親王

1889年に立ち寄った日本で、着物姿で記念撮影したレオポルド親王(日本移民史料館蔵、[Public domain], via Wikimedia Commons)

 二宮さんの指摘を受けて『ブラジル人国記』(野田良治、1926年、博文館)をひっくり返してみた。1880(明治13)年にアルツル・シルベイラ・ダ・モッタ海軍少将(後のジャセグアイ男爵)が天津で李鴻章と会見し通商条約締結の折衝をした帰路、11月16日に横浜に上陸し、3週間滞在(328頁)した。ブラジル人としては二人の日本公式訪問だ ...

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県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第25回=地元紙が大々的に報道

ジェロニモ修道院の尖塔が見える大使公邸の庭で記念撮影

 リスボンの日本国大使公邸での交流ディナー中、外交官らと歓談した際、日本人奴隷に関する資料がないか尋ねたが、「私も個人的にこの件にはすごく関心を持っているが、ポルトガル外交官は一般にこの件には触れたがらないとの感触だ」という。ブラジルの黒人奴隷の問題のように歴史的タブーになっていることが伺われた。  奇しくも大使館の庭からは、リ ...

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県連故郷巡り ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第24回=「メストレいる限り日本信じる」

ポルトガル柔道クラブのカルロス・ラモス会長

 「父はポルトガル語がペラペラではありませんでした。でも絶大な信用をされていました」というのは「ポルトガル柔道の父」の娘さち子さん。  「清さんの教え子は何人ぐらいですか?」と尋ねると、「何万人じゃないでしょうか。タクシーに乗ると、よく運転手と話をするんですね。60代から上だと父から教わったという人がけっこういます。昔、徴兵制度 ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第23回=ポルトガル柔道の父・小林清

メストレ小林の若い頃の写真

 在京ポルトガル大使館サイト13年9月13日付けには《ポルトガル柔道の父死去》との文章が掲載されている。  《小林氏は、1958年に柔道の国際的普及活動の一環としてポルトガルに渡りました。当初は2年の滞在予定でしたが、2年後も帰国することなく、そのまま同国に居を定め50年以上の歳月を過ごされました》とある。享年88。同月9日に東 ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第22回=この国との様々な出会い

久保田右子さん

 リスボンの日本国大使公邸には現地日本人が10数人ほども集まっており、一行と熱心に語り合う姿がみられた。  今回HISトラベルの現地パートナーとして旅行の手配をしたミキトラベル代表、久保田右子さん(ゆうこ、46、広島県)は現地在住20年。不思議なこの国との関わり方をしている。  「父が船乗りで、父が好きな国の一つがポルトガルだっ ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第21回=『火宅の人』檀一雄と半年

リオから移った安達佐さん

 一行が到着する2週間余り前、9月4日にポルト市内に引っ越したばかりのリオ在住の戦後移民、安達佐さん(たすく、78、千葉県)に会った。1962年に最初はサンパウロに移住したが、68年からリオで商売をしていたという。  娘婿がここで自動車産業に従事している関係で「試しに住んでみようか思ってきたが、こっちは寒すぎるね。やっぱりダメ、 ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第20回=ドン・ペドロ四世とラジオ体操

ポートワインSandemansの博物館で説明を受ける一行

 岡井さんに国内産業の様子を具体的に聞くと、「昔、ポルトガルは繊維産業が強かったけど、中国製が3分の1の値段で入って来るようになって壊滅状態になった。でも最近は中国の人件費が上がってポルトガル製と30%ぐらいしか差がなくなって、息を吹き返してきている。ポルトガルはどうやって食っていくか。これからが勝負時だね」とのこと。  さらに ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第19回=現地の岡井さん「EU脱退を」

左が岡井さん、青森県人会の元会長の玉城道子さん、仲介した小山徳さん

 4日目の9月20日晩、北部の主要都市ポルトへ到着。リスボンから北へ314キロ。名前がポルト(港)だから、海沿いの港町かと思ったら、ドゥエロ川沿いに4キロほどの海からさかのぼった地点にあった。  現地ガイドに聞くと「この辺は水深が10メートルしかないから大型船は停泊できない。もう一つ先に本格的な港のある町がある。2000年前、ロ ...

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県連故郷巡り=ブラジル/ポルトガル/日本=不思議な〃三角関係〃=第18回=「望郷の詩」と「椰子の実」

アントニオ・ゴンサルベス・ジアス(1855年頃、Public domain, via Wikimedia Commons)

 ブラジル帝国では「ペドロ1世」だが、彼は本国の王位継承者でもあり続け、ポルトガルでは「ペドロ4世」と呼ばれている。父ジョアン6世が亡くなったあと、ペドロの弟ミゲルが王位を勝手に名乗ったのが原因で暴動まで起きた。そのため、ペドロ1世は1831年にブラジル皇帝位を退き、長男ペドロ・デ・アルカンタラ(ドン・ペドロ2世)に譲位した。 ...

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