ホーム | 連載 | 2018年 | セアーザ今昔物語=ほとんど全員日本人だった

セアーザ今昔物語=ほとんど全員日本人だった

セアーザ今昔物語=ほとんど全員日本人だった=(3)=苦労した分、子弟を教育

古賀さん(右)と長女のミシェルさん

 古賀オズワルドさんはセアーザで深夜0時から正午まで働いた。夕方から夜にかけて睡眠を取る生活をしていたため、娘3人とはほとんど顔を合せなかった。  ただ、「自分が医者の夢を諦めた分、子供たちには勉強は好きなだけやってほしい」と考え、教育にかける費用は惜しまなかった。  大学で化学を専攻した長女のミシェルさん(28、3世)は古賀さ ...

続きを読む »

セアーザ今昔物語=ほとんど全員日本人だった=(2)=不渡りで倒産する日系人も

セアーザ内で盆踊り大会が行なわれた様子(BLOG DA CEAGESPより)

 不渡りを出した相手はサンパウロ市から車で2時間ほどのところに野菜の販売店を構えていた。その近くで三日三晩待ち伏せしたが、新垣さんが来たことを知ってか姿を現さなかった。  「これでは埒が明かない」と考え、弁護士に相談し不渡り小切手を預けた。ところがその弁護士が亡くなり、小切手の行方すら分からなくなってしまった。手の打ちようがなく ...

続きを読む »

セアーザ今昔物語=ほとんど全員日本人だった=(1)=ブラジル人も日本語で交渉

トマトが入った20キロの箱を軽々持ち上げる元気な新垣さん

 1966年にサンパウロ市ビラ・レオポルヂーナ区に開場したセアーザ(通称「CEASA」、正式にはCEAGESP=サンパウロ州食糧配給センター)は、サンパウロ市民の胃袋支える連邦政府傘下の市場だ。食糧配給企業として南米1位の規模を誇る。そんな超巨大公営市場だが、開場当初は働くひとのほとんどが日系人だった。現在はごく少なくなったが、 ...

続きを読む »