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2019年

県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(20)=神様のいたずらで舞い降りた子たち

 マナウスの夕食会は夜10時頃まで続いたため、連日ハードなスケジュールをこなす故郷巡り一行は、残念ながら途中でホテルに戻ることになった。  だが記者は居残り、90周年事業のためにわざわざ来伯し、故郷巡りの一員としてベレンとトメアスーでも自作の「アマゾン日本人移住90周年記念バラード」を披露してきたZenkyuさんのショーの出番を ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(19)=アマゾンの石川県人列伝

 西部アマゾンでは数少ない一世の野澤須賀子さん(旧姓・宮本)は、エフィジェニオ・サーレス移住地に入植した。その50年記念誌『天園』を読んでみると、1926年当時のアマゾナス州知事のエフィジェニオ・デ・サーレス氏から取った名前だという。  同移住地は、マナウス市への生鮮食料の供給を目的に、アマゾナス州が創設した計画移住地だ。日本人 ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(18)=マナウス 日系団体と進出企業が結束

 アマゾナス劇場の中に入るまでは、しばらく外で待機した。故郷巡り一行の中には、連日忙しい日程をこなしているため、疲れた顔で開場を待つ人も。そのまま30分程が経ち、ようやく中に入ることができた。  地元のスタッフが出迎え、式典参加者らを劇場内に誘導する。その中には、西部アマゾン日伯協会の会長で、祭典実行委員長を努める錦戸健さん(6 ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(17)=ベネズエラ難民が多いマナウス

 ベレン市で90周年の式典を終え、一行は15日の朝に飛行機でマナウスへ向かった。空港では、トメアスーとベレンの式典に出席していた、西部アマゾン日伯協会の竹田ヴラジミル満音副会長(60、二世)と再会した。  記者が拙いポルトガル語で話しかけようとすると、「日本語で大丈夫ですよ」とにこやかに答えてくれた。日本に4年近く住んでいたこと ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(16)=青森とパラーで徳讃えられた傑人

 さらに、工藤一成さんの強い意志とリーダーシップは同市の日系社会にも影響を及ぼした。イガラッペアスー日伯文化協会三十周年記念誌には、次の通り記載されている。  《イガラッペアスー日本人会発足を目指す有志の間で工藤一成に相談しようということになる。工藤は移住後間もないが日本在住中に長く青森県会議員を務め、県会議長まで務めた事があり ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(15)=青森県議がアマゾン移住

 9月14日夜、ベレン市内の平和劇場(Teatro da Paz)で「アマゾン日本人移住90周年記念式典」(生田勇治祭典実行委員長)が開催された。故郷巡り一行も記念式典に出席するために、午後6時半頃に同劇場へ到着した。  指定された席に辿り着くと、アマゾニア日伯援護協会(山本ジルベルト会長)の理事で血管外科医である工藤ファビオ昭 ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(14)=移民の人生は「小説より奇なり」

 その日、細田宏志さんにとってどうしても外せない用事があった。祖国から岩手県知事一行がパラグアイに訪れており、県から融資を受けていた細田さんは、歓迎会のために妻と幼い息子2人を置いて出かけた。  歓迎会が終わり、約8キロの暗い帰り道を歩いていた細田さんは、理由のない妙な胸騒ぎがした。「早く家に帰らなければ」――はやる気持ちを抑え ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(13)=唯一パラグアイからの凄い参加者

 上塚芳郎(よしお)さんに、いつから祖父・司の移民事業に関心を持ったのかと聞くと、「本人の死後だ」という。「祖父が生きていた時は大学生で、あまり関心がなくて。山根一眞さんというジャーナリストがブラジルを知りたいと家に来て、それで自分も興味を持ったんですよね」。  97年に米国のハーバード大学へ留学した際に、秋山桃水さんに会いに、 ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(12)=追い続けた“第二の日本”の夢

 戦前に第2回高拓生の尾山萬馬の父・良太がジュート(黄麻)の優良種の栽培を成功させ、アマゾン流域の産業創出に貢献した。戦後、同地では労働力となる日本人移民が望まれていた。そこで再び登場するのが、上塚司だ。  「これは私が提供した写真です」。上塚芳郎(よしお)さんは、アマゾン日本人移住90周年記念祭パラー実行委員会が発刊した「アマ ...

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県連故郷巡りアマゾン=90周年に沸く「緑の天国」=(11)=アマゾン開拓の父、上塚司の孫

 アマゾン日本人移民といえば、最初であるトメアスー移住について語られることが多い。しかしその他にも幾つかのグループがこの流域に入植した。その一つが、「アマゾン開拓の父」の故・上塚司が主導し、1931年にアマゾナス州パリンチンス地方へ入植した「高拓生」である。  その上塚司の孫、上塚芳郎(よしお)さん(67、東京都)は、アマゾン日 ...

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