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2019年

県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《21》

北カリフォルニア鹿児島県人会の木村耕蔵会長

県人会交流、見れなかった桜祭り  長澤鼎(かなえ)はブドウ農場を加州10大ワイナリーのひとつにまで育て上げ、熱心に研究して高品質な製品を作り、英国へ輸出された最初のカリフォルニア・ワインとなった。  ウィキペディアによれば、生涯独身を貫き、83歳で加州に骨を埋めた。莫大な土地財産は排日土地法(1913年に加州議会で可決)等のため ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《20》

「親善園」という日本庭園

最初の鹿児島県人は加州ワイン王    4月14日(日)、ベーカーズフィールドのヒルトン経営ダブルツリーホテルを朝8時にバスは発ち、2時間ほど北上してフレズノの町に着く。州南部のロスと、北部のサンフランシスコの中間にある町で、大都市圏人口90万人もある。その中心地にある公園内にある「親善園」という日本庭園を1時間ほど観光 ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《19》

ヨセミテ国立公園の絶景を前に記念撮影する一行

 4月13日(土)、一行はベーカーズフィールドのホテルからヨセミテ国立公園に観光に向かった。標高1200メートルの高原にあり、気温は10度。両側を山に囲まれた谷間で、残雪が残るつづら折りの下り坂を降りて、長いトンネルと抜けると、いきなり絶景が広がった。氷河が両側を削り取った渓谷という独特な地形だ。  月が半欠けになったような形の ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《18》

高良シゲオさん

 一行の一人、高良シゲオさん(67、二世、サンパウロ市)は10年前に映画『Adeus a Manzanar』(原題Farewell to Manzanar 1976)を見て深い感銘を受け、いつかマンザナーに行ってみたいと思っていたという。  実際にマンザナーを見たの感想を聞くと、「日系人であるがゆえに強制収容された子孫に、強い悲 ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《17》

「なぜ銃口が私たちに向けられていたのか…」。少年時代に経験した強制収容所の生活について語るミネタ氏(DVD『アメリカを守った男―日系人議員ノーマン・ミネタの80年史』FCI、2012年の冒頭場面)

米国の自由と平等を守った男  2001年9月11日の米国同時多発テロの時、米国の自由と平等を守るために活躍した日系人がいた。ノーマン・ミネタ氏は運輸長官としてブッシュ大統領からホワイトハウス地下の緊急対応センターに呼び出された。その時米国上空を飛んでいた民間機4638機を緊急着陸させるという米国史上初めての命令を発令し、2時間2 ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《16》

ノーマン・ミネタ元運輸長官(Public domain)

上院議員を4人も出した北米  ロスの全米日系人博物館で配られたDVDには米国日系政治家の先駆者ダニエル・イノウエ、911テロ時の米国運輸長官ノーマン・ミネタ、強制収容時に日系人を守った州知事ラルフ・カーのドキュメンタリー動画が収録されていた。  以前、ある古参二世から「ブラジルには日系連邦議員が5人も同時に出たことがあり、政治参 ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《15》

慰霊碑の背面には「満砂那日本人建立」の文字が刻まれている

「人々に銃口向けし自由と平等」  参加者の一人、多田邦治さんにも一首頼むと、《あらがいもなく立ち迷う人々に銃口向けし自由と平等》という、実に考えさせられる短歌を送ってくれた。  マンザナー慰霊碑前で仏式法要をしたロスの洗心仏教会の僧侶・古本竜太さんは、「サンパウロの梶原総長から連絡があって、私に声がかかりました。皆さんに来て頂い ...

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立つ鳥あとを濁さず=移民の「終活」座談会=(8、終)

奥が長谷川さん、手前が上野会長

【深沢】ブラジルだと自宅で亡くなるとIMLに連れて行かれて面倒なことになってしまう。  そういう時に援協からお医者さんが来てくれて看取ってくれたら、医師立会いでの臨終ということで面倒なことも起きないと思います。 【上野】私のところにはね、辺原さんというお医者さんの親子が居らしてね、月に一度、無料で血圧測定してくれる。自宅で人が亡 ...

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県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《14》

慰霊碑で仏式法要を上げる一行

収容所跡にひっそりと咲く桜  丸紅ブラジル社のポルト・アレグレ出張所長という十分に立派な経歴の和田好司さんだが、「うちの奥さんは、私の7倍も年金もらっています」と自嘲する。  恵子さんは家族に連れられて中学2年で渡伯し、現地で小学生に入りなおし、たった2年間で飛び級をして卒業。リオ連邦大学の大学院博士業を修了し、リオ・グランデ・ ...

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立つ鳥あとを濁さず=移民の「終活」座談会=(7)

笑顔でリハビリ中の高齢女性(muon-ashさん撮影、「写真AC」サイトより)

いざという時の連絡先もポ語で 【長谷川】日本の高齢者よりもブラジルの高齢者のほうが、よく外に出ますね。そして若く見える。日本の高齢者は家に篭りがちです。 【深沢】日本の方が交通事情が整っているし、治安もいいから、外に出やすいはずなんですけどね。 【上野】日本は堅苦しいじゃないですか。隣に何か用事で行くにしても何か持っていかなきゃ ...

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