連載
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連載〈4〉ヂジャルマさんの場合=2人の娘残して去った妻=デカセギ訪日後、音信途絶え
ニッケイ新聞 2008年12月10日付け 「妻を捜しています。名前はイザウラ・チズエ・オカ・ストラウベ。小さな二人の娘をブラジルに残して日本に行き、一九九五年から連絡がありません。彼女の最後の住所は
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連載〈3〉マガリさんの場合=日本で家庭つくった夫=養育費止まり生活困窮
ニッケイ新聞 2008年12月9日付け 「私はイオーニ。ルイスはあなたに養育費を払うと言っています」。〇四年某日、電話越しに響いたブラジル人女性の声に、マガリ・モレイラさん(46、サンパウロ市イタケ
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連載〈2〉ファッチマさんの場合(2)=無一文で戻った元夫=一家の幸せ奪い日本へ
ニッケイ新聞 2008年12月6日付け 「彼もずい分老け込んだと思った」。十年ぶりに再会した夫の印象を、ファッチマさんはこう振り返る。娘のタイスさんが空港で父親と初めて対面したが、「彼と抱き合ったけ
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連載〈1〉ファッチマさんの場合(1)=「自分の人生を歩んで」=全てを奪って消えた夫
ニッケイ新聞 2008年12月5日付け アメリカ発の世界同時不況のあおりを受けて、帰伯デカセギの動向が日本メディアでも盛んに報じられているが、日本の永住者資格を取得し、長期滞在するデカセギも近年増加
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第6回・終=森林農業で経済安定へ=住民を〃環境の番人〃に
ニッケイ新聞 2008年12月3日付け HANDSは今年七月、パラー州のトメ・アスー移住地からアグロ・フロレストリー(森林農業)の日本人専門家を当地に呼び、コミュニティを巡回するセミナーを実施した。
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第5回=人間的出産セミナー=日本式助産の知恵を普及
ニッケイ新聞 2008年12月2日付け 「エ・プレシーゾ・サビ・ビビェール!」(生き方を知る必要がある)。全員が立ちあがり、手を叩きながら人間的出産のテーマ曲を合唱する。まるで自己啓発セミナーか教会
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第4回=電線が文明とのへその緒=毎月船で巡回保健指導に
ニッケイ新聞 2008年11月28日付け 「ボン・ジーア!」。子供たちは好奇心丸出しの表情で一行を迎え、一斉にあいさつする。HANDS職員らが口内の模型を使って、歯ブラシの使い方を教える。 イガラ
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第3回=市長が匙を投げる教育=巡回授業で保健指導を
ニッケイ新聞 2008年11月26日付け 「こんなに広い面積で州から下りる市予算はわずか。市民の保健、教育を完璧にやることは不可能だ」。再選を決めたばかりのエメルソン・ペドラッサ・デ・フランサ市長は
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第2回=陸の孤島マニコレ=遠隔地は半自給自足で
ニッケイ新聞 2008年11月25日付け 週に三便しか飛ばない十八人乗りプロペラ機で一時間ほど行くと、樹海の真っ只中に忽然とマニコレ市が現れた。アマゾナス州都マナウス市から南に三百三十三キロ近く、船
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第1回=子供を階段から蹴落とす=貧乏旅行でのぞいた現実
ニッケイ新聞 2008年11月22日付け 彼ほど庶民階級のブラジル人に親身になって尽くしてきた人は少ない。定森徹さん(40、千葉県出身)は移民ではない。だが、大学卒業以来、十七年をブラジルで過ごして