連載
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム 第24回=グローバル化と表裏一体=ナショナリズムを超えて
ニッケイ新聞 2008年8月28日付け 身近な生活圏への外国人急増に対する反動として、ナショナリズム傾向が強まる傾向はどこの国でもみられる。 〇一年四月の大泉町長選挙前には「いまや大泉はブラジルの
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第23回 昔コーヒー園、今は工場=「身」も「心」も変わる日本
ニッケイ新聞 2008年8月26日付け 「日本人」という言葉には血統重視のニュアンスがあると前節で説明したが、その日本社会自体が変わってきた。 先日の厚生労働省の統計調査で、日本で生まれた赤ちゃん
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第22回 国民の権利を求める移民=問い直される選挙の意義
ニッケイ新聞 2008年8月22日付け 「日本国民」たる最大の根拠である国籍だが、日系人には数万人もの二重国籍者がいる。そのため、日本以外で〃世界最大の票田〃といわれる在聖総領事館で在外選挙を取材し
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第21回 血統重視の「日本人」=国籍と一致しない自己認識
ニッケイ新聞 2008年8月21日付け 一般に「日本国民」と「日本人」は同意義だと了解されているようだが、実は完全に同じではない。法的に規定されているのは「日本国民」という単語であり「日本人」ではな
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第20回 「生まれる」と「なる」=アイデンティティの選択
ニッケイ新聞 2008年8月20日付け 日本の日本人にとって一般的に「日本人」であることは自明で、「日本人に生まれた」と運命的に感じているだろう。 「日本人」であることは、性別などの属性と同様にア
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分岐点に立つ若者たち=在日子弟の悩みと将来 第3回=ぴかぴかの「出口」目指して=日本で高校進学に賭ける夢
ニッケイ新聞 2008年8月20日付け 【愛知県発】「今日はまたすごいねー」。爪からこぼれそうなほどのネイルアートを見つけて、NPO法人トルシーダの代表伊東淨子さんが声をかける。 金髪や派手なメイ
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム 第19回=相対的に形成される認識=「二世、三世、ジャ・セイ!」
ニッケイ新聞 2008年8月19日付け 従来、日系社会では「一世、二世、ノン・セイ(知らない)」という言い回しで、三世になると日系アイデンティティが失われる傾向があると表現してきた。 日本のデカセ
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分岐点に立つ若者たち=在日子弟の悩みと将来=第2回 幸運な出会いに恵まれ=音楽通してブラジルアピール
ニッケイ新聞 2008年8月19日付け 【愛知県発】二時間の講義を終えて、細谷さんに話を聞いた。百年先のことを自分の責任とすんなり言える、むしろそこまで見通していることが驚きで、どうしてそこまで考え
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溝部の娘が62年振りに現場へ=バストス=勝ち負け最初の犠牲者(下)=「神も仏もないものか」=組合に尽した父の背中
ニッケイ新聞 2008年8月16日付け 六十二年前の三月七日、溝部が凶弾に倒れて息を引き取ったのは、裏庭の小さな桜の木の下だた。溝部の妻コトは、夫が倒れた時のことを「人間にあんだけの血があるって自分
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第18回 ジャポネースがサンバ=〃祖国〃で完結する同化
ニッケイ新聞 2008年8月15日付け 日本の日本人が持つ「日本人」イメージとポ語「ジャポネース」の意味が異なることから、デカセギ日系人は両側から押し出されるようにして、本国のブラジル人よりもブラジ