ニッケイ新聞 2008年8月19日付け 【愛知県発】二時間の講義を終えて、細谷さんに話を聞いた。百年先のことを自分の責任とすんなり言える、むしろそこまで見通していることが驚きで、どうしてそこまで考えているのか知りたかった。 「僕はブラジル人か日本人か日系人か、自分を意識していない。両方とも好きだけどこだわりがなくて、どこか別 ...
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百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第15回 ブラジル日本会議が発足=国境越えて想いを共有
ニッケイ新聞 2008年8月9日付け NHKが発端で、こんな〃事件〃も起きた。 〇五年六月、中国全土で反日デモが連日行われ、小泉首相の靖国神社参拝に対する批判が相次いでいた。同年六月七日付けニッケイ新聞にでた「中国政府に抗議へ=日系人が集会予定=東洋人街で十一日」という小さな記事が異例の反響を呼んだ。 ことの発端は、NHK ...
続きを読む »百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第14回 日系の祖国は「日本」?=回帰する高齢2世層
ニッケイ新聞 2008年8月8日付け 弊紙ポ語版「ジョルナル・ニッパキ」はもちろん、日系人向けポ語新聞ニッポ・ブラジル紙にもNHK番組表が掲載されており、NHKの都合で突然、時間割が変更されるとポ語で苦情がくる時代だ。 視聴者であるバイリンガル二世の多くは戦前からの流れで、心のどこかに「日本精神」のカケラを抱えている現在七十 ...
続きを読む »百年の知恵=移民と「日本精神」=遠隔地ナショナリズム=第13回 NHK視聴者は2世中心=新「共同体」の創造へ
ニッケイ新聞 2008年8月7日付け NHKによれば、海外在留邦人を対象とした「NHKワールド・プレミアム」は今年四月時点で、ブラジル内において三十八万世帯もの視聴者がいるという。 厳密にいえば、NHKを含む番組パッケージを契約している世帯数と考えられ、そのうちの何割が実際にNHKを視聴しているかは分からないようだ。もし、三 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年8月6日付け 「初耳です」「目からウロコが落ちました」。そんな言葉が先日、ある県人会で行われたデカセギ子弟の教育問題に関する説明会で、日本から参加した現場教師たちの口から次々にもれたとの話を聞いた▼文化教育連帯協会(ISEC)の専門家らが説明したのは、デカセギ子弟の抱える精神的なストレス、バイリンガル教 ...
続きを読む »■記者の眼■日本社会への統合の時代=愛知の基金は貴重な先鞭
ニッケイ新聞 2008年7月25日付け 「これからは日本へのインテグラソン(統合)の時代が始まる」。十九日にセブラエが主催したデカセギ・セミナーで、在日ブラジル人向け大手ポ語新聞・TV局を経営する村永レオナルドIPC社長は、そう興味深い講演をした。 デカセギ開始から二十年以上が過ぎ、在日ブラジル人コミュニティは新しい時代に突 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2008年6月12日付け 面白い世代が台頭してきた。先日、日本でともに活躍する演歌歌手の南かなこ、大衆演劇「響ファミリー」の公演をみた。両方とも二〇代の若い日系三世であり、公演のしゃべりの最中に自然なポ語を混ぜる。日本で本格的に芸能活動をする日系人が〃凱旋〃する姿は実にすがすがしい▼もちろん普段、日本ではポ語を混 ...
続きを読む »県連ふるさと巡り=リベイラ沿岸とサンタカタリーナの旅=第9回(終)=トレーゼ・チーリャス=〝ブラジルのチロル〟満喫=「移民としての共通点感じる」
ニッケイ新聞 2008年5月24日付け 四月二十二日夕方、桃梨の里ラーモス移住地から、「ブラジルのチロル」と呼ばれるオーストリア移民が作った町トレーゼ・チーリャスへ向かった。 チロル風ホテルの夕食後には、同地で最も有名なチロル伝統音楽バンドマスターとして知られるベルナルド・モーゼルさん(61、二世)率いる家族楽団八人のショー ...
続きを読む »「百年の知恵」=日系人とバイリンガル=多言語と人格形成の関係を探る(17 終)=□第2部□2世世代の特殊性=ブラジル社会が期待する日系性=バイリンガル教育がかなめ
ニッケイ新聞 2008年4月16日付け 〇七年一月十三日に行われた第二回日本語教師認定証授与式で、南大河州のドイツ人植民地から始まった町、イボチ市より参加した高田照子さんから、感動的な逸話が披露された。 「自分はシスターとしてブラジルに派遣され、日本語を教えて欲しいと頼まれた時、どうしてブラジルで日本語が必要なのだろうと不思 ...
続きを読む »「百年の知恵」=日系人とバイリンガル=多言語と人格形成の関係を探る=□第2部□2世世代の特殊性(16)=解体されるコロニアの基盤=権威を失い求心力を落とす
ニッケイ新聞 2008年4月15日付け 各家庭のバイリンガル環境を支えてきたコロニアという日本語環境の重要性は前述してきた通りだが、近年はコロニア自体が根底から変質してきている。 九〇年代、各地の日系集団地を結ぶ大動脈のような役割を果たしていたコチア産組、南伯農協、南米銀行が相次いで姿を消した。いずれも日本語環境という特殊事 ...
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