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パラグアイ 関連記事

道のない道=村上尚子=(26)

 蛇は、ひろ子から私へ目を移した。こちらも睨み返した。蛇は、この無謀な私に気圧されたのか、闘争力を失った。そして池のほうへ体を延ばして、うねうねと逃げて行った。どうして私に、そんな勇気があったのか、分からない。夢中であった。  我にかえった私は、何気なく後ろを振り返った。たまたま、あの背の高い、よく日焼けした顔の青年が通りかかっ ...

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第46回県連故郷巡り=悠久と躍動の北西パラナ=(1)=ゆかりの深いウマラマ

佐々木さん

 第46回県連ふるさと巡り一行119人は9月29日から10月5日にかけて、北西パラナのウムアラマ、グアイーラ、カスカベルの日系団体と交流し、最後にジュレマ温泉を訪れた。南麻州との州境、パラグアイとの国境に面したパラナ州北部から西部は、サンパウロ市からバスで10時間から16時間もかかる遠隔地だが、南米産業開発青年隊の訓練所がかつて ...

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道のない道=村上尚子=(25)

 ブラジルに景気が出てくると『クルゼイロ』、パラグアイなら『グアラニー』というお金を、商人たちは欲しがる。この町からブラジルへ、移民たちは脱出することになる。彼らは、所帯道具を担いで逃げて行く。  するとパラグアイの兵隊は、見ぬふりをしてブラジル側の兵隊へ通報しておく。その家族が汽車に乗って、ブラジルの領土に入ったとたん、密入国 ...

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道のない道=村上尚子=(24)

 アンタは、あの小さな蟻を食べるのだそうで、蟻の巣を見つけては、鼻を突っ込み、平らげて行くという。蟻の巣といっても、日本のものとは規模が違う。直経一メートルくらいの土が盛り上がっている。それだけでも大きいのに、その下は蟻の大都会だ。ずっと縦横に広く深い。このアンタが、何と二本足で歩くのだそうで、私たちは、咄嗟にこの動物が頭をよぎ ...

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国体で母県へ、岩手県人会=伝統芸能で開幕に「誇らしい」

開会式に訪れた関係者ら(岩手県提供)

 今月11日に閉幕した希望郷いわて国体のため、ブラジル岩手県人会から千田曠暁会長ら6人が日本を訪れた。1日の開会式を現地で観戦したほか、県庁への表敬訪問や他国の県人会と交流する機会も設けられた。  一団は28日に県庁を訪問し、その後、県人会報への記事提供などで交流のある岩手日報社を訪れた。8月の台風10号被害への義援金として、2 ...

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道のない道=村上尚子=(21)

 この日は、みなと違う場所へ仕事に出かけた。菜園用の畑に赴いたのだ。この畑へ、ひろ子を置いて去ることにした(後で気がついたら、彼らが父母へ子供を届けてくれる)と思っていた。ごたごたした、ひろ子の品物を持ち出すのは、皆に不審を持たれる。子供は、着の身着のまま連れてきた。今、眠り込んでいる……誰も気づいていない。周りの者たちは、それ ...

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電気代がサンパウロ州の一部とゴイアス州で値下げ=干ばつの北東部では値上げも

 国家電力庁(Aneel)が18日、CPFL社とバンデイランテ・エネルジア(BE)社、ゴイアス州のCelg社の電気代値下げを認めた。これにより、3社から電力供給を受けているサンパウロ州の沿岸、内陸の55都市とゴイアス州の電気代が今週末から値下がりすると19日付エスタード紙が報じた。  Aneelのロメウ・ルフィーノ総務理事は、ブ ...

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日語センターに国際交流基金賞=国外日語教育界で初の受賞

授賞式に出席した立花理事長(右)(基金提供)

 独立行政法人国際交流基金が毎年贈呈する基金賞をブラジル日本語センターが受賞した。1973年から続く同賞は国際交流基金の設立翌年に始まり、今回で44回目。文化活動を通じ国際相互理解、国際友好親善の促進への貢献やこれからの活動が期待される個人、団体に授賞される。  同センターは85年の設立以来、日本語教師養成や独自の教材開発、国際 ...

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メルコスール加盟の裏幕=ジウマの秘密工作を暴露=〝独裁体制〟ヴェネズエラ=アスンシオン在住 坂本邦雄

ベェネズエラのマドゥロ大統領とボリビアのエボ・モラエス大統領(Foto: AVN/ABI 5/3/2016)

 ブラジルのヴェージャ誌(10月7日号)が報じるところによると、時のジウマ・ルセフ大統領(2011年1月―2016年8月)は、ブラジルがパラグァイに対する双国イタイプー水力発電所の同国分余剰電力買い上げ価格を3倍に値上げする事をもって、ヴェネズエラが望むメルコスールへの正会員国加盟を認めさすべく、パラグァイ国会を説得(買収)する ...

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道のない道=村上尚子=(15)

「お父さんは、あの恩給で自分自身をダメにしてしもうた……」  この知らせを境に、父はいよいよワンマンになり、皆を頭から押さえ付けた。何より茂夫に対する苛めが、度を越してきた。ついにこの孤独な彼を見かねた私は、別居を申し出た。というより喧嘩別れである。  別居と云っても、仕事場も何も変わらない。住む家だけの話。私と茂夫、赤ん坊の三 ...

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