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ヴァルガス 関連記事

「アミーゴには全てを与え、敵には法で接す」という伝統

現行犯逮捕されたデウシジオ・アマラル上院議員(Foto: Jane de Araújo/Agência Senado, 06/10/2015)

 25日のデウシジオ上議逮捕は「現行憲法の施行以来、初めて現職が捕まる」事態であり、首都に激震が走った。連邦議員には「不逮捕特権がある」と言われるが、実は例外条項として「現行犯をのぞく」とある。警察の目前で犯罪行為をするようなお頭では当選しないから、実際「特権」だと思われていた▼ところが今回、最高裁は〃現行犯状態〃との異例の判断 ...

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大物外交官がリオで転落死=後遺症による事故か自殺か

 ブラジルを代表する名外交官として知られたセバスチャン・デ・レゴ・バロス・ネット氏(75)が9日、リオの自宅アパートで転落死した。10日付伯字紙が報じている。 調べによるとレゴ氏は午後1時頃、リオ南部コパカバーナのアトランチカ大通りにあるアパートの11階から落ちた。 遺体の傍らにジェツリオ・ヴァルガス元大統領の伝記の第2巻があっ ...

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終戦70年記念=『南米の戦野に孤立して』=表現の自由と戦中のトラウマ=第28回=歴史がムリなら小説に投影

1969年10月18日、金婚式のお祝いで撮った家族写真。(前列左から)岸本、萩乃、(後列同)次女ルッチ、三男ヨツギ、三女耐子、長男ルイス、長女クララ、次男イザク

 病気を治すには「自分が病気であることを認識する」のが第一歩だ。つまり、ストレスの原因がブラジル社会との関係にあったと日系社会が自己認識するには、移民史の中に記す必要があった。 ところが、戦中の迫害をまっさきに書いた岸本は国籍剥奪裁判という事態となり、「表現の自由」は奪われたまま。ヴァルガス独裁政権の続きの50年代はもちろん、6 ...

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終戦70年記念=『南米の戦野に孤立して』=表現の自由と戦中のトラウマ=第27回=「圧力鍋」が爆発した理由

 『不適応』は、海外不適応の舞台がブラジルのような《発展途上国では、一般に万事が激烈であり、また直接的な形をとりやすい。まず、在留邦人の呈する不適応現象の表れ方は、どちらかというと急激で強烈なものとなりやすい》(44頁)と指摘する。敵性国人として扱われ弾圧を受けた戦中は、まさにその条件に当てはまる。 中根は、海外における日本人集 ...

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経済危機=新興中流階級元の鞘に=330世帯がクラス落ちか

 コンサルタント会社のテンデンシアスが、2006~12年の好景気でCクラスに上がった人々が、Dクラスに逆戻りする可能性があるとの見解を明らかにしたと1日付エスタード紙が報じた。 06~12年は国際的な金融危機に伴う景気後退期を含んでいるが、ブラジル経済は国内消費の過熱で比較的順調に成長し、330万世帯がD/EクラスからCクラスに ...

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LJ=MJ元副社長に実刑判決=過去最長の19年4カ月

 パラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事は3日、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で、建設大手のメンデス・ジュニオル社(MJ)元副社長のセルジオ・クーニャ・メンデス被告に、贈賄、資金洗浄、犯罪計画参加の罪で、企業家で最長の19年4カ月の実刑判決を下した。4日付伯字紙が報じている。 同被告はペトロブラス社(PB)供給部に対する3147万2 ...

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ブラジル経済=低迷脱出の糸口見えず=来年GDPマイナス確実=世界経済の後押し期待薄

 ブラジル経済は、過去100年以上の歴史の中で最も厳しい危機に突入する可能性があると3日付エスタード紙が報じた。 エコノミストの間にはブラジルの景気後退は2年間続くとの共通認識が広まっているが、これは1930年以来起こっていなかった事だ。 専門家筋は今年のGDP成長率をマイナス3%と見積もっている。16年の数値はまだ未知数だが、 ...

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終戦70年記念=『南米の戦野に孤立して』=表現の自由と戦中のトラウマ=第23回=75%が帰国できなかった現実

家民主化へは足を踏み出したが、ある部分、ヴァルガス路線を継いだドゥトラ大統領(1946~51年)(Galeria de Presidentes, Public domain)

 前節の藤野純三のような戦勝派が「日本は負けるはずがない」との信念で固まっていたのは、戦前移民の大半は「5年、10年したら金を貯めて日本に帰る」つもりでいたことに関係する。 1939年に刊行された現勢調査報告書『バウルー管内の邦人』(輪湖俊午郎編)の巻頭で、在留邦人の実に85%が「帰国」する意向だと答えた。この人たちの多くが、戦 ...

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終戦70年記念=『南米の戦野に孤立して』=表現の自由と戦中のトラウマ=第21回=ブラジルを裏切ったユダ

 《キシモトはユダの微笑を顔に浮かべながら、手にはブルータスの短刀を隠し、彼の息子たちを温かく迎えて彼自身も帰化した祖国(編註=ブラジル)を裏切った》。ミランダ報告書を受けて、DOPSのロッシャ警部補は48年4月29日付の報告書で、そう憎しみを込めた書き方をした。 ユダはキリストを裏切ったとされる弟子、ブルータスはローマ末期の独 ...

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終戦70年記念=『南米の戦野に孤立して』=表現の自由と戦中のトラウマ=第18回=「湖で潜水艦建造」容疑

貴重な記録が収められているタケウチの本

 戦中に強いトラウマを抱いていたのは、必ずしも戦前の日系社会指導者層だけではない。たとえばエリート二世層の代表の一人、翁長英雄だ。 彼は臣道聯盟の記事を次々と書いて注目されていた。臣聯関係に限らず、緻密な取材に裏付けられた記事を発表し、時には警察官の悪事を暴き、「刑務所からでたらまず貴様を殺す」と予告されたこともあった。 ルポの ...

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