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ヴァルガス 関連記事

大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(19)=ヴァルガス自殺を聞き脳溢血=悪評ばら撒かれ松原転落へ

ヴァルガスと固い握手を交わす松原安太郎(松原家所蔵)

 1954年9月30日付パ紙では、松原の資金が反ヴァルガス派議員から《一部が人殺し謝礼金として使われていることは明らかな事実である》とまで書かれた。そこに、松原側からの反論のコメントはない。 後世からみると、これは少々行き過ぎだった可能性がある。松原は共犯者として逮捕拘留された様子はないからだ。結果的にただの〃疑い〃に過ぎなかっ ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(18)=ヴァルガス自殺で後ろ盾失う=松原の懐から政敵暗殺資金?

 松原の日本移民再導入が許可された時、《これはコロニア内で態度不明だった新聞(編註=戦勝派新聞のこと)も朗報として大々的に報道した。戦勝論者の中から「移民導入不要論」の噴煙が揚がるかと思ったが、不思議な現象で、彼らは松原構想を大歓迎したのである》『志村啓夫文書2012』(岸本晟編集、278~287頁)という不思議な現象が起きた。 ...

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原野拘束を州政府謝罪すべき=アドリアノ・ジョーゴサンパウロ州議=「原爆は市民虐殺の戦争犯罪」

「原野は見せしめ逮捕」と憤るジョーゴ聖州議

 「原野秀樹は何の証拠もないのに、組合関係や活動家の間では知られた存在だったから、見せしめのために政治的に逮捕された。まるで軍政の頃を思わせるようなやり口だ」。18日に来社したアドリアノ・ジョーゴサンパウロ州議(65、PT)は、そう憤った。 拘置所の原野さんに面会した唯一の政治家だと自認し、「日系政治家はもっと原野の件を問題視す ...

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消費者信頼感=09年4月以来の低水準=他の指数も軒並みマイナス

 ジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)が25日、8月の消費者信頼感指数(ICC)は7月比4・3%減の102・3ポイント(以下P)となり、2009年4月以来の低水準と発表した。同財団担当者は「2012年以降、同指数は下降傾向にある。(今回の結果は)消費者の経済の状況への不満を表し、回復を期待していた人を失望させた」と分析する。I ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(17)=松原追って訪日する宮坂国人=横浜正銀の凍結金を流用?

『志村啓夫文書2012』にある松原安太郎の写真(右から2人目)

 松原がヴァルガス大統領からの移民導入許可を携えて、1952年11月に日本に赴くという報道が流れた時、《コロニアの元老達は「松原は何者ぞ」と慌てふためいた。早速元老達の会合が召集された。急報に接して集まった顔触れは、海興の宮腰、東山の山本、ブラ拓の宮坂、コチアの下元等の諸氏だった》『志村啓夫文書2012』(岸本晟)、278~28 ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(16)=ヴァルガスに200コントス=大統領選挙の運動費に大枚

松原耕地を訪れた時のヴァルガス(中央)、その左が松原(『志村啓夫文書2012』283頁)

 『志村啓夫文書2012』(岸本晟編集、278~287頁)によれば、終戦直後の軍部クーデターで失脚し、意気消沈して南大河州で暮らしていたヴァルガスを、1950年末の大統領選挙に出馬するように促した一人がアルキメデスで、翻意させるための軍資金として松原耕地の金庫から持ち出した金を流用したようだ。 松原の金は、本人の意思とは関係なく ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(15)=志村啓夫文書が明かす逸話=アルキメデスの失踪の謎

アグロナッセンテの記事(志村文書278頁)

 この連載に関し、人文研の宮尾進元所長から「松原については、元コチア職員の志村啓夫(ひろお)さんが相当詳しいものを書いている」との指摘を受け、『志村啓夫文書2012』(岸本晟(あきら)編集)を調べてみた。すると総合農業雑誌『アグロナッセンテ』(92年3月、60号、30~39頁)に掲載された「第二次世界大戦後の日本移民導入の口を開 ...

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経済情勢は91年並み=現況に悲観的な専門家達=世界的には回復傾向の中

 ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が13日、7月の経済情勢指標(ICE)は55ポイント(以下、P)で、1991年1月以来の低水準となったと発表と14日付伯字紙が報じた。 ICEは現在の経済の動向とインフレ、公共部門の基礎的財政収支、貿易収支などを基に、経済の現状と将来の見通しの2項目について分析したもので、政治家や政党とは関 ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(13)=約束守られないドウラードス=渡伯一月でスト、前代未聞のウナ

開拓初期のリオ・フェーロ植民地の様子(松原家所蔵)

 戦後移民の第一便は1953年2月、アマゾン移民17家族がリオに到着、同7月7日に松原移民枠でドウラードス植民地に入る22家族112人が入った。3次に分かれ、総計は和歌山県人54家族、岡山県人10家族の64家族だった(人文研年表116頁)。 リオ・フェーロよりコロニアで知名度が高いのは、「松原植民地」と通称されるドウラードス連邦 ...

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大統領と日本移民の友情=松原家に伝わる安太郎伝=(12)=シングー公園との隠れた関係=すぐ隣には有名なカッペン

 ヴァルガスは独裁政権時代の1943年、広大な〃未開〃地域だった中西部に道を開いて開拓入植する「西への行進」(Marcha para o Oeste)運動を始めた。  その過程で大活躍したヴィラス・ボアス兄弟が、〃未開〃と言われた地区には多数の先住部族が住んでいると気付き、彼らの保護区を作るべきだとの構想を提唱するようになった。 ...

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