ニッケイ新聞 2013年11月20日 11月5日夜、サンパウロ市のイビラプエラ講堂は拍手と熱気に包まれた。今は亡きオスカー・ニーマイヤーと共に、連邦政府が贈る最高位の「文化勲章」を手にした大竹富江さん(99、京都、帰化人)は、その夜最大の拍手を浴びた。それは富江さんを、国民の一人として受け入れたブラジル民の素直な賞賛の表れだっ ...
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カリブ海の〃楽園〃を往く〜第40回県連ふるさと巡り〜(3)=「千代」女将順子さんも〃里帰り〃=下坂さん「予定ドミニカだった」
ニッケイ新聞 2013年11月7日 むっとする熱気のなか、冷房の効いた韓国製のバスに乗る。涼しいが空調がうるさい。視覚に集中し、車窓から市内を眺める。ブラジルと似ており、看板などの西語をポ語に変えれば見分けがつかないだろう。 すると、ガイドの内藤さんが「もうすぐホテルに着きます…ちなみに右側に見えるのはトルヒーリョ大統領の妾 ...
続きを読む »カリブ海の〃楽園〃を往く〜第40回県連ふるさと巡り〜(2)=募集要項に消された事実=現地に一人残る田畑初さん
ニッケイ新聞 2013年11月6日 新しい国に入ったさいの記者の習いは現地ビールを飲むこと。入国審査で感じることの多い悪印象と先入観をまずは洗い流し、今後の期待感を高揚させるのが目的だ。 70ドミニカ・ペソ、4レアルほどだろうか。空港でこれだと一般価格は…早くも入国即ビールの効果あり。ラベルには「プレジデンテ」とある。今回の ...
続きを読む »日本移植民の原点探る=レジストロ地方入植百周年 ◇戦前編◇ (64)=2軒に1軒が脱耕の危機=ノロエステに向かう流れ
ニッケイ新聞 2013年10月30日 写真=1928年当時のレジストロ市街の様子、現在のPraca dos Expedicionarios(『20周年記念写真帳』15頁) 海興職員だった野村隆輔の目から見ても、《レジストロ植民地として一番危機に瀕したのは大正十二年、即ち一九二三年前後であった》(野村『思い出』30頁)とある。人 ...
続きを読む »日本移植民の原点探る=レジストロ地方入植百周年 ◇戦前編◇ (62)=激動期の1930年前後=「もし北パラナだったら…」
ニッケイ新聞 2013年10月26日 山根家では1929年に〃金のなる木〃コーヒー樹の苗を植えた。収穫は32年からの予定だったが、その間に世界は激変期を迎えた——。 コーヒー生産は二十世紀初頭からだぶつき気味だったから、本来なら米国の禁酒法時代の特需期に生産調整すべきだったが、24年から逆に大量に植えつけた。それが実をつける ...
続きを読む »日本移植民の原点探る=レジストロ地方入植百周年 ◇戦前編◇ (61)=苦難のセッチ・バーラス=苦々しいコーヒーの経験
ニッケイ新聞 2013年10月25日 山根家が最初に配耕されたのは、幸運なことに北パラナのカンバラにあるバルボーザ耕地だった。「テーラ・ロッシャですよ。ブラジルは素晴らしい土地だと感じた」と振り返る。そこで義務農年を3年ほど過ごした。 その間に「父が伯剌西爾時報を読んでいて、海興がセッチ・バーラス植民地を開いたという宣伝がし ...
続きを読む »連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(30)
ニッケイ新聞 2013年10月24日 「仏壇です。大仏堂で特別安くしてくれました。よろしいですか?」 ジョージは、今更、仏壇を外させる勇気はなかった。 「かまいません」そう言ったジョージが、 「中嶋さん、ちょっと、お願いがあるんですが」 「どうぞ」 「実は、拝んでもらいたいものがあるんです」 「なにをですか?」 「刑事時代の亡く ...
続きを読む »日本移植民の原点探る=レジストロ地方入植百周年 ◇戦前編◇ (60)=関東大震災で国策移住に=海興の地図に振り回され
ニッケイ新聞 2013年10月24日 「海興のおかげで一生を棒に振りました。ブラジルまできて貧乏して、貧乏して、貧乏して…」。山根善信さん(よしのぶ、91、兵庫)=レジストロ在住、3月12日取材=は、まるで昨日のことのように憤る。「普通は最初にサンパウロ州の悪い土地のコーヒー園でコロノをやって、それからパラナ州のテーラ・ロッシ ...
続きを読む »ジ・プレステス駅改修へ=26年着工で落成75周年=サンパウロ州文化局から270万レ
ニッケイ新聞 2013年10月15日 サンパウロ市中心部の代表的な建造物の一つで、15日に落成から75周年を迎えるジュリオ・プレステス駅。駅のプラットホームから60メートルのところに隣接するコンサート会場「サーラ・サンパウロ」はサンパウロ州交響楽団(Osesp)の本部で、その隣にはサンパウロ州文化局の本部がある。歴史を感じさせ ...
続きを読む »連載小説=日本の水が飲みたい=広橋勝造=(23)
ニッケイ新聞 2013年10月15日 午前中に仕事を終わらせ、後を頼りのカヨ子さんに任せ、ジョージは余りにも無責任と云うか、無謀な中嶋に怒りをおぼえアパートに戻った。 「朝のコーヒーまで用意していただいき恐縮です」 「おっ、アパートがきれいになって、中嶋さんが!?」 ジョージは、見違えるようにピッカピカに掃除されたアパートを ...
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