ニッケイ新聞 2013年6月22日 105周年を迎えた日本移民史の中で、〃最初〃という枕詞をつけてひたすら繰り返された「笠戸丸」、その船を運行した皇国植民会社の水野龍の存在には突出したものがある。だが同じ時期に「日本人植民地」創設を実現させた青柳郁太郎(1867—1943、千葉県)の存在はあまり目立たない。1913年に創設した ...
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「笠戸丸はアリョ—ルではない」=百年史5巻に宇佐美氏反論
ニッケイ新聞 2013年6月22日 『笠戸丸から見た日本』(海文堂出版、07年)の著作などで知られ、日本在住の笠戸丸研究家・宇佐美昇三さんが、刊行されたばかりの『移民百年史』第5巻の内容に異議を唱えるメールを本紙に送ってきた。 問題の個所は、第5巻の編纂委員長・醍醐麻沙夫さんが書いた第5巻「序章」2頁で《笠戸丸に改名される以 ...
続きを読む »第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(8)
ニッケイ新聞 2013年5月23日 しかし、ミゲール・コウトたちは──執拗なことに──諦めなかった。新修正案を引っ込めたものの、代りに、またも、新々修正案を提出したのである。 内容は、移民の受入れ条項を「過去50年間に入国・定着せる各国移民の総数の2%を許容する」と変えてあった。人種差別という批判をかわすため「黒人」「アジア ...
続きを読む »第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(7)
ニッケイ新聞 2013年5月22日 擁護論者とは、下院議員のオリヴェイラ・ボテーリョ、リラ・カストロ、弁護士のネストル・アスコリなどである。 レイス法案提出後の10年間、目立った排日的な動きはなかった。 が、邦人社会が移民25周年を祝っていた1933年の末、それが、突如、再現した。 リオで開催されていた新憲法制定議会に、 ...
続きを読む »第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(2)
ニッケイ新聞 2013年5月15日 それ以前、明治維新以来、為政者たちは新日本の建設を目指し、国家機構の構築と国民意識の涵養に力を注いでいた。そのため為された諸改革の内、ここで特に注目したいのが、1885(明18)年の内閣制度創設の折、初代文相となった森有礼が敷いた国家主義的な教育制度、その4年後に公布された天皇を神格化して国 ...
続きを読む »第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(1)=ナショナリズムの熱風
ニッケイ新聞 2013年5月14日 著書『ブラジル日系社会 百年の水流』(改訂版も)で有名な外山脩氏がこの文章を書いた経緯は、本紙6面に2月26日から4回にわたって連載された「移民百年史出版プロジェクト 唖然、無責任極まる執行部」に書かれた通り。今回はそれを掲載することで、『百年史』に値する内容かどうか、実際に読者に評価を委ね ...
続きを読む »大耳小耳
ニッケイ新聞 2013年5月4日 ロシア領海に沈んでいる笠戸丸の錨と舵、鐘を海底から引き上げて、クリチーバ百周年記念公園に設置する計画が、高山ヒデカズ連邦下議の主導で07年に大々的に報道された。公園自体も完成が〃難航〃しているようだが、こっちのアイデアの方も、その後、進展したとの話がまったく聞こえてこない…。笠戸丸同様、引上げ ...
続きを読む »〃佛立植民地〃が第一歩=タピライに福祉施設建設=社会福祉法人化を決定全体計画図は2年後に
ニッケイ新聞 2013年4月10日 本門佛立宗中央寺院日教寺(コレイア教伯教区長)はこのたび、笠戸丸移民だった茨木日水上人の夢〃佛立植民地〃の実現に向け、確かな一歩を踏み出した。一昨年、サンパウロ州タピライ市に購入した土地(84アルケール)に、福祉施設を建設する計画だ。費用はブラジル政府に要請するほか企業からの寄付を募る。全体 ...
続きを読む »人文研・研究例会=細川周平氏がコロニア文学語る=『日系ブラジル移民文学』刊行記念し
ニッケイ新聞 2013年4月6日 サンパウロ人文科学研究所主催の研究例会が2日夜、文協ビル会議室で開かれ、国際日本文化研究センター教授の細川周平さん(58、大阪府)が講演し、26人が集まって耳を傾けた。 コロニア文学調査を1991年から行ってきた細川さんはこのほど、1600ページに及ぶ『日系ブラジル移民文学 日本語の長い旅』 ...
続きを読む »大耳小耳
ニッケイ新聞 2013年4月6日 本日6面掲載の記事「笠戸丸移民、再会の春」は、戦後移住60周年を記念し、海外日系人協会などが主催する「ブラジル移住者里帰り訪日使節団事業」で古里広島を訪問した吉賀英行さんを、地元紙「中国新聞」が取材したものだ。広島ではテレビ局も取材を進めているとか。移民県である広島で、ブラジル移住の歴史が知ら ...
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