昨年、全伯で盛り上がった日本移民百周年――、あれから一年が経った。百一周年目の今年は今後を占う意味でも重要な年だ。そこで、日系社会の新旧の両端ともいえる二つの物語を紹介する。一つ目は、今年百歳の仲間入りをする安里翁の足跡を辿り、もう一つは、ちょうど百周年の移民の日とその前の日に生まれ、次世代の日系社会を担うであろう、今年一歳を ...
続きを読む »笠戸丸 関連記事
知られざる鳥居大国ブラジル=全伯に68基以上が判明=日系のシンボルとして=昨年一気に35基増=過半数をサンパウロ州占める
ブラジルは日本以外で最多の鳥居大国――。本紙では三月十日付けで少なくとも四十六基の鳥居が全伯にあることを報じたが、その後の読者からの情報提供や独自調査により、さらに二十基以上が判明し、全部で六十八基もあることが分かった。過半数を占めるサンパウロ州の四十基を筆頭に、パラナ州に十三基、六州一直轄区(サンパウロ州、パラナ州、南麻州、 ...
続きを読む »きょう百一年目の移民の日
ニッケイ新聞 2009年6月18日付け 本日六月十八日、ブラジル日系社会は移民百一周年の「移民の日」を迎える。 午前八時からサンゴンサロ教会(セー大聖堂向い)で先駆者慰霊ミサ、十時半から開拓先没者慰霊碑(イビラプエラ公園日本館そば)で追悼法要、午後一時半から文協大講堂(サンジョアキン街381)で先亡者追悼大法要が営まれる。午 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年6月18日付け 「佐賀のがばいばあちゃん」という自伝的小説が〇七年に発売され、ベストセラーとなった。ドラマ化されたので、ご存知の方も多いのではないか。著者島田洋七さんは、八〇年代の漫才ブームの牽引役コンビ「B&B」のボケ役。ギャグでこういうのがあった▼「一六〇〇年に何があったか知ってるか?」。相方の洋八 ...
続きを読む »コラム 樹海
ニッケイ新聞 2009年6月13日付け あの笠戸丸がサントス港14番埠頭に着岸したときに上塚周平は好きな俳句を詠む。その一句に「ブラジルの初夜なる焚火祭りかな」があり、移民が詠んだ最初の句とされる。瓢骨の号をもつ上塚周平がカトリックだったのかどうか?この「焚火祭り」は24日のサンジョアン祭などの大焚火であり、奥ソロのピラポジン ...
続きを読む »史料館=笠戸丸乗員名簿の本=移民の日に出版記念会
ニッケイ新聞 2009年6月10日付け サンパウロ州政府公文書保存局がブラジル日本移民百周年を記念して、昨年から進めてきた笠戸丸乗員者名簿の本がこの度完成し、出版された。 同保存局は出版記念披露を日系社会と共同で行いたい旨を伝えてきており、ブラジル日本文化福祉協会移民史料館運営委員会と協力して、出版記念会を十八日午後七時から ...
続きを読む »次の百年戦略のために=~日系社会とは何か~=第1部《世界史の視点から》(6)=踏みとどまった日本移民=世界史的に稀な高定着率
ニッケイ新聞 2009年6月3日付け 渡米した外国移民の場合、大半の民族が三五~五〇%の割合で祖国に戻った。 「一九世紀末から二〇世紀初頭に渡米した移民のうちで、最終的に母国に帰った者の割合は、ポーランド人・セルビア人・クロアチア人・スロヴェニア人が三五%(ないしそれ以上)、ギリシア人が四〇%、南イタリア人・マジャール人・ス ...
続きを読む »コラム オーリャ!
ニッケイ新聞 2009年6月3日付け 先日、教師をしている三世の女性と話していた折、ふとその女性が「私の祖父母は二番目の移民船でブラジルへ来たんですよ」と話す。旅順丸ですか、と聞いたが、船の名前まではわからないようだった。 第一回移民船「笠戸丸」から百年を祝った昨年の移民百周年。その二年後、二回目の移民を乗せた旅順丸の着伯か ...
続きを読む »次の百年戦略のために=日系社会とは何か=第1部《世界史の視点から》(5)=未知の文明に挑んだ先人=欧州移民との根本的差異
ニッケイ新聞 2009年6月2日付け 「黄金の扉の傍らに、私は灯火を掲げましょう」。米国入移民の全盛期である一八八五年にニューヨーク港の入り口に建てられた自由の女神像の台座には、新天地に向かって渡ってくる移民への歓迎のシンボルとして、そう刻まれている。だが、日本移民はそこに含まれていなかった。 アメリカでは、日本人や中国人移 ...
続きを読む »日伯論談=第5回=ブラジル発=二宮正人=日伯両国における文化交流の担い手としてのデカセギ者
2009年5月30日付け 昨年は移民百周年が両国において盛大に祝われたが、それぞれの国の現実のイメージが相手国に伝わり始めたのは、そう古いことではない。 在日ブラジル人によって、認識が変わったことは確かであるが、マスコミの報道についても、初期においては、デカセギ労働、犯罪・非行等に関するものが多く、多文化共生や教育がテーマと ...
続きを読む »