ニッケイ新聞 2013年5月21日 「無我夢中になって読んだ」という。自分が小説の中に居るような気がした。「身を鴻毛(こうもう)の軽(かろ)きに置き、君国に報じる」という言葉も覚えた。 日高の祖父は、二人とも西南戦争に従軍した。母の兄弟3人は日露戦争に出征、一人は戦死、一人は片足を失った。自分も兵隊さんになって戦地に行きたく ...
続きを読む »サンパウロ 関連記事
連載小説=移り住みし者たち=麻野 涼=第78回
ニッケイ新聞 2013年5月21日 サンパウロ近郊なら、その日の夕方までには着いたが、遠距離になると二、三日後に店頭に並ぶことになる。野村は農業を離れると、雑貨店を経営しその店で新聞を売っていた。 外は日が高くなるに連れて、気温は急激に上昇した。児玉はマリーナと一緒に野村の家で朝食を摂ることになった。近くのパダリア(パン屋) ...
続きを読む »CIATE・昭栄奨学金=奨学生6人が決定、抱負語る=「両国で通用する人材に」
ニッケイ新聞 2013年5月21日 数年前にブラジルから撤退した昭栄株式会社が当地に残した約83万レアルを原資とし、帰伯したデカセギ子弟などに授与する「昭栄奨学金」の対象者6人が決定し、18日に行われた国外就労者情報援護センター(CIATE)主催の講演会でそれぞれ今後の目標を語った。 当地の大学に通う、帰伯子弟やデカセギ経験 ...
続きを読む »文協『日本の美』=伝統文化の祭典に多数来場=「継続的な開催も視野に」
ニッケイ新聞 2013年5月21日 ブラジル日本文化福祉協会(木多喜八郎会長)が主催する『日本の美』が18、19の両日に開かれた。来場者らは、文協ビル内サロンと貴賓室に展示された、いけ花、絵画、工芸の各作品計約100点に加え、お茶や尺八の演奏など、日本の伝統文化を楽しんだ。 ブラジル日本移民105周年を記念した事業の一環で、 ...
続きを読む »ブラジル文学に登場する日系人像を探る 7…東洋街生まれの「フジエ」…中田 みちよ=第1回=意思表示する戦後日系女性
ニッケイ新聞 2013年5月21日 「フジエ」では、日系人を親友にもったガイジンの目を通して、戦後の日系社会を垣間見ることができます。柔道、邦画館、そして写真館。これまでものすごく無愛想か、でなければニコニコ笑ってばかりいた日系娘が、この小説では意思表示をするようになり、それもガイジンの青年を誘惑するという形で登場。かつての健 ...
続きを読む »スカートはいて偏見に抗議=「性のあり方」問う学生たち
ニッケイ新聞 2013年5月18日 同性愛が話題になる昨今、サンパウロ総合大学(USP)の学生たち16日、性に対する偏見に対し、男子学生がスカート、女子学生がスーツにネクタイで歩く抗議活動を行った。17日付伯字紙が報じている。 同性愛への差別的発言で批判を受け続けている下院人権委員会のマルコ・フェリシアーノ委員長や、15日の ...
続きを読む »東西南北
ニッケイ新聞 2013年5月18日 17日午前6時30分頃、アルゼンチン軍事独裁政権のホルへ・ラファエル・ヴィデラ元大統領がブエノス・アイレスの刑務所内で死去した。87歳だった。1976年にクーデターで政権を握り、5年の在任期間中に数万人に及ぶ一般市民の拉致や、飛行機上空から政治犯を落下させた「死の飛行」などの残虐行為を行った ...
続きを読む »第2次大戦と日本移民=勝ち負け騒動の真相探る=外山 脩=(5)
ニッケイ新聞 2013年5月18日 山下は同級生と一緒に写っている当時の写真を見せてくれた。見ると、皆、背筋を伸ばし、キリッとした表情をしている。筆者の記憶の中にある敗戦後の日本の同年輩の子供に比較すると、数段上という感じだ。その印象を口にすると、 「そりゃー、あの頃は、日本軍が大陸で勝った勝ったで、勢いが良かったですからネー ...
続きを読む »連載小説=移り住みし者たち=麻野 涼=第77回
ニッケイ新聞 2013年5月18日 三時間ほど走り、ドライブインに入り休憩した。昼間の熱気がまだ残り、車を降りた瞬間汗が噴き出してくる。次々に長距離バスも入ってくる。ドライブインは二十四時間営業で、ボリュームをいっぱいに上げたスピーカーからサンバが流れていた。 「もうすぐカーニバルよ」マリーナが言った。 毎年二月末にカーニバ ...
続きを読む »「彼らは反戦のシンボル」=気鋭の韓国人映画監督=元捕虜の移住者映し出す
ニッケイ新聞 2013年5月18日 朝鮮戦争の北朝鮮軍元兵士で捕虜となり、戦争後ブラジルに渡ったいわゆる「帰順兵」のドキュメンタリー映画を撮るため、当地を訪れている韓国人映画監督チョー・キョンドク(Kyeong-Duk Cho)さん。ソウル市生まれの39歳。自身の初の長編作品「セックス・ボランティア」で、2009年の第33回サ ...
続きを読む »