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サンパウロ 関連記事

『百年の水流』開発前線編 第二部=南パラナ寸描=外山 脩(おさむ)=(12)

 前項の様な次第で、クリチーバに現れた初期の邦人は、水野龍の粗放さの被害者が多かった。ところが、その水野が1926年、ここに転住してきた。といっても、単なる偶然であったが‥‥。  被害者も殆ど去っていた。  水野は家族連れであった。町外れで小さな農場造りを始めた。歳は六十代半ばを過ぎており、当時としては完全な老人であった。孫ほど ...

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ハロウィンよりも怖いブラジル流=11月2日のゾンビ・ウォーク

サンパウロ市でのゾンビ・ウォークの風景(Paulo Pinto/Fotos Públicas)

 ハロウィンは世界的に10月31日に行われているが、ブラジルではむしろ、この日から2日後に迎える11月2日の休日の方が、色々な意味で目立つ。  11月2日の「精霊の日(ジア・ドス・フィナードス)」は「死者の日」とも呼ばれ、ブラジル国内いたる繁華街で、毎年恒例の「ゾンビ・ウォーク」が行われた。  ハロウィンも、本来は幽霊と結びつい ...

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国内最大級の日本公園を訪ねて=健全運営に向け奮闘、マリンガ=(上)=サンパウロ市から出張イベント、初の試み

広大な敷地を持つ立派な日本公園

 北パラナにあるマリンガ日本公園からの要請を受け先月中旬、ブラジルの茶道裏千家と生け花協会が出張お茶会と花展を開催した。サンパウロから裏千家の林宗一代表ら約15人の茶道関係者、また生け花協会のエリソン・トンプソン・デ・リマ会長ら6、7人の華道家が参加した。一般参加もおり記者を含めた30人弱を乗せたバスは14日深夜、目的地へと向か ...

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秋の叙勲=ブラジルから9人が受章=上田雅三氏に旭日重光章

(上段左から)上田雅三さん、松尾治さん、篠原正夫さん (下段左から)木多喜八郎さん、尾西貞夫さん

 日本政府が3日、『平成28年度秋の叙勲』受章者として当地在住の邦人4人、ブラジル人5人の計9人を発表した。以下、受章者と功績(敬称略)。 【邦人叙勲】 ◎岡崎勝一(70、山形)=旭日双光章=。在留邦人への福祉功労。元ペルナンブコ総合連邦大学医学部付属病院医師。元レシフェ文協会長。 ◎松尾治(78、福岡)=旭日双光章=。文協副会 ...

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宮尾進さんのこと=サンパウロ市 中島宏(西風会)

 宮尾進さんが亡くなられた。  日系コロニアにとって、かけがえのない人がまた一人、消えた。それに対する無念さと同時に、「諸行無常」という言葉が否応なく迫ってくるという感じもある。  宮尾さんは、ブラジルの日本人移民の歴史を丁寧に調査し、そこに生じて行った様々な事象を分析し、考察することによって、移民とは何かという大きなテーマを終 ...

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『百年の水流』開発前線編 第二部=南パラナ寸描=外山 脩(おさむ)=(11)

婚約者から逃げて来た男  1909年には、もう一人の日本人がクリチーバ入りした。AYUMIによると、シンキチ・アリカワという名で、「婚約者から逃げてきた」と言っていたという。  笠戸丸の2年前、1906年、隈部三郎一家と日本から来た7人の青年の一人、有川新吉だった。  隈部は、改めて紹介する必要もあるまいが、元は鹿児島県の判事で ...

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道のない道=村上尚子=(30)

 この時が一郎のかきいれどきとなる。よろい戸を下ろすのは、亡くなった者と縁者への敬意の形らしい。  埋葬が済むと、数十人の人たちが、どっと入って来た。殆どの者がピンガをあおるためだ。一郎は慣れたもので、この客達の対応をこなす。体中、活気に満ちている。  この店にいた間に四回ほど、そんなことがあった。後は、何の変哲もないバールであ ...

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完成からわずか2年半=サンパウロのワールドカップスタジアムで続々と不備が見つかる。

 サンパウロ市東部に位置し、2014年W杯の開幕戦、2016年リオ五輪のサッカー会場にもなったアレーナ・コリンチャンス。ブラジル屈指の人気サッカーチーム、コリンチャンスのホームスタジアムでもある同競技場は、地下の水漏れが発見され、周辺の地盤に土砂崩れの危険性がある事が分かった。  サンパウロ州水道公社(Sabesp)は1日、スタ ...

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ブルークローバー月間開始=前立腺ガンの啓蒙、発見は

 11月1日から、男性の健康に留意を促し、各年代に応じた啓蒙活動などを行う「ブルークローバー月間」が始まった。  ポルトガル語では「青い11月(ノヴェンブロ・アズル)」と呼ばれる同キャンペーンは2011年から始まり、期間中は、ブラジリアの大統領官邸や連邦議会、リオデジャネイロ市のキリスト像、サンパウロ市の御茶ノ水橋など、著名な施 ...

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第46回県連故郷巡り=悠久と躍動の北西パラナ=(5)=この地で健闘する戦後移民

 ウマラマといえば青年隊の〝故郷〟との印象だったが、この地でもコチア青年を見つけた。パラナ州に入ったのは戦前移民の子供世代が中心だったが、今回の旅を通して、青年隊はもちろん、意外に戦後移民があちこちに入って健闘していることを痛感した。  たとえばコチア青年1期1回の高橋隆さん(79、山形県)だ。のっけから「ブラジルは面白いよ。何 ...

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