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サンパウロ 関連記事

コスモポリス=1929年のサンパウロ=ギリェルメ・デ・アルメイダ=訳・中田みちよ=古川恵子=(18、終わり)=いちばん近い東洋――アラブ移民

アラブ移民(写真提供foto=Casa de Guilherme de Almeida)

 通る人も立ち止まる人も男ばかりである。たった一人の女もいない。なんだかハーレムのようだ。違う男、同じようなベルイートの、ダマスコの、エレサレムの、金髪がかったシリア人。桑とタバコがにおう男たちはゴムかっぱを翻し、ユーテラス川の水のように緩やかなうねりをなして歩く。 ・・・砂漠のように、あるいは荒野の山のように、乾いて味気ないざ ...

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人文研勉強会 23日=東ティモールテーマに

 サンパウロ人文科学研究所(本山省三理事長)主催の『勉強会』が23日午後6時から、文協ビル内の同研究所(Rua Sao Joaquim, 381, Liberdade)で行なわれる。 「東ティモールの言語状況―ポルトガル語の公用語採択過程を中心に」をテーマとし、講師に上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科の林未来氏を迎える ...

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サンパウロで最高気温新記録=これまでの歴代10傑は?

 まだ春になって間もない時期にも関わらず、連日猛暑に襲われているサンパウロ市で17日午後2時、遂に観測史上最高となる気温37・8度を記録した。 サンパウロ市が気温を記録として残すようになったのは1943年のことだが、17日は71年間に及ぶサンパウロ市の気温観測の歴史の中で最も暑い日となった。 連日の猛暑に加え、少雨の状態が続き、 ...

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右腕全体に虎の刺青?=12歳少年に特注の義手

 パラナ州カスカベル市の動物園で虎に噛み付かれ、右腕を切断した少年が、16日に特注の義手をプレゼントされた。 学校の休みを利用してパラナに住む父親を訪問していたヴラジャマニ・フェンナンデス・ロッシャ君が、右腕切断の大ケガをしたのは7月30日。はしゃいだあまり、虎の檻の前の柵の中まで入り込み、走ったり餌をやったりしている内に興奮し ...

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コスモポリス=1929年のサンパウロ=ギリェルメ・デ・アルメイダ=訳・中田みちよ=古川恵子=(17)=いちばん近い東洋――アラブ移民

「一番近い東洋」の章の挿絵(写真提供foto=Casa de Guilherme de Almeida)

 それは、ロテリア宝くじの抽選後に、アントニオ・プラド広場のカフェー当たりから始まる。 髭。ひげ。ヒゲ。舗道には瞑想的なひげ。戸口には何かを期待するようなひげ。模倣大理石のカウンターでは、熱いコーヒーをふくひげ。ハアハアあくびをする眠そうなひげ。ひげが立ち止まったり、出たり入ったり、行き過ぎたりする。 ひげ。老いとタバコのために ...

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樹海

 衣替えや「◎◎はじめました」の表示だけでなく、日本では様々な角度から夏の到来を感じさせられる。四季がはっきりしているだけに、日本人はその移り変わりを古来大事にし、楽しんできたし、挨拶や商戦などでも大事なキーワードとなっている。ブラジルにいると、やはりサマータイムが決定的なお知らせだ▼最初の頃は、奇異な感じがしていた。軽い時差ボ ...

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第1回 インフレ制御が利益アップの鍵

 4月にワールドカップ関連の仕事の準備でブラジルに渡ってから、8月の中旬までの長期滞在を終えて、久しぶりに東京に戻って、ひとつ驚いたことがある。消費税が8%になったこともあるが、それだけではなく、明らかにかなり多くの商品の値段が、増税前と比べて上がっていたことだ。 もちろん、2倍、3倍は当たり前というブラジルのワールドカップ便乗 ...

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サンパウロ映画祭が開幕=今年の目玉上映作は?

 サンパウロ市の主要映画館では16日より、第38回サンパウロ国際映画祭が開催されている。 サンパウロ市民の間では「モストラ」の名で定着しているサンパウロ国際映画祭は、今年で38回目。同映画祭がはじまったきっかけは、カンヌ映画祭など世界の国際映画祭に自ら行き、ブラジル映画とのレベルの差を痛感した映画評論家のレオン・カッコフが、「世 ...

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コスモポリス=1929年のサンパウロ=ギリェルメ・デ・アルメイダ=訳・中田みちよ=古川恵子=(16)=素朴な人たち――ポルトガル移民

雑誌『Viva』に掲載された1915年ごろのポルトガル人コミュニティ(写真提供foto=Casa de Guilherme de Almeida)

 ブラガンサ・・・長くて強くて絵画的な名称が多い。トーレ・デ・モンコルボ、ミランダ・ド・ドイロ、マセド・デ・カヴァレイロ、カラゼダ・デ・アンシオン、フレイショ・デ・エスパダ・アンシオンなどなど。 そして詩人ゲーラ・ジュンケイラが生まれた町である・・・「素朴な人たち」・・この明るい瞳の小柄な男に「素朴な人たち」の詩編の山々や田園を ...

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花嫁移民=海を渡った花嫁たちは=滝 友梨香=35

 そんな同船者を、私は次々と松岡家に連れて行った。春子の人柄に安心していたからであり、春子も大きく受け入れて、昼食を度々振舞ってくれたりした。旅行者や駐在員ではなく新来移民と分かれば、移民という連帯感と、来たばかりの若い移民に対する哀れみからか、一応成功した先輩移民達の多くが、そんな若者を食事に呼び相談にのり、また仕事を世話した ...

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