ニッケイ新聞 2014年5月16日
【試合開催日(全て6月)】
■13日午後7時、チリ対オーストラリア■17日午後7時、ロシア対韓国■21日午後7時、ナイジェリア対ボスニア■24日午後5時、日本対コロンビア。
クイアバの場合、他の開催都市と違いホテルの宿泊料金は比較的安い。しかし、空きは少なくなりつつある。現地への足も、1週間滞在する場合にはGOL、TAM両社がプロモーション価格の航空券を提供しているので要チェックだ。
市内の交通インフラはと言えば、地元在住者に言わせると、「まだまだ準備ができていない」。工事現場がそこここにあり、それが交通を妨げている有様だ。
気になる気候は、クイアバは年中暑く、湿度も高い。試合のある6月も然りで、日中の平均気温は27度。しかし夜は17度くらいまで下がるので、クイアバ市民の活動は夕方からがメインとなる。ナイトライフも充実しているのでチェックしてみたい。
そんなクイアバに3日滞在すると仮定して、それぞれの日のモデルコースを考えてみた。(4月29日付エスタード紙などより)
■1日目
クイアバ市民の楽しみの一つ。それは火、木、土、日に、50年以上も同じレシピで提供するエウラリアおばさんの米粉のケーキだ。午前5時半にお店を開け、平日は午前10時、土日は11時まで営業している(店の名前=Lanchonete Cha com bolo、住所=Rua Professor Joao Felix, 470)。
腹ごしらえをしたら、まずは市内の観光スポットを訪ねてみたい。博物館Museu do Morro da Caixa D’água Velha(住所=Rua Comandante Costa, s/ nº)は、60年代に使用中止になった貯水槽を利用した施設だ。1882年にマット・グロッソ州最初の貯水タンクとして設置され、貯水量は100万リットルに至った。現在は当時の歴史を物語る写真や地元アーティストの作品が展示されている。(HP=http://viagem.uol.com.br/guia/brasil/cuiaba/atracoes/museu-do-morro-da-caixa-dagua-velha/)
また、「手工芸品の家」(Casa do Artesao、住所=Rua 13 de Julho, 315)はSESCと呼ばれる公共文化施設でもある。同州の文化を知ることができるテーマ別に分かれた展示室が七つあるほか、お土産や地元のお菓子を買うにも最適だ。(HP=http://www.sescmatogrosso.com.br/casa-do-artesao/)
昼食は、川魚を食べられるレストランがお勧め。Peixaria Popular(ポ語で「民衆の魚屋」、住所=Av. S. Sebastiao, 2324)では、マンジョッカ(キャッサバ)と魚を煮込んだ地元料理ムジッカ(Mujica)を楽しめる。また、同じく魚料理のレストランLelis Peixariaも要チェックだ。(HP=www.lelispeixaria.com.br/)
午後は、市内の教会を巡るシティツアーに参加してはどうだろうか。シンプルだが品のあるNossa Senhora do Bom Despacho(住所=Praca da Republica)は、1720年に建てられたゴシック様式の教会で、歴史文化遺産に指定された。隣には宗教美術館もある。
■2日目
2日目は、市のセントロ(中央)から少し足を伸ばしてみよう。クイアバ川沿いにあるクイアバ川博物館(Museu do Rio Cuiabá、住所=av. Beira Rio, s/nº, bairro Porto)は1899年から100年、市の魚市場として機能していた場所に建てられたものだ。
昨年リフォームされ、展示室のほかパンターナル、アマゾン川、トカンチンス川の最大の支流アラグァイア川に生息する魚を集めた水族館も併設する。魚にエサをやることもできるので、子供たちにも好評かもしれない。入場は無料。施設内には地元の料理を食べられるレストランもある。
昼食は、サンゴンサーロ・ベイラ・リオ(São Gonçalo Beira-Rio)という集落に散在する魚料理レストランで取ってみよう。市から11キロ離れたクイアバ川左岸にある場所で、18世紀から存在する、市の歴史が始まった場所だという。
漁業や手工業で生計を立てる人が住むこの地では地元のフォルクローレのダンス(クルルとシリリ)がみられ、魚屋、伝統工芸品の店がたくさん並んでおり、週末は周辺から観光客が訪れるスポットになっている。
年に四つのお祭りを開いており、そのうちの一つ、漁師のお祭り(Festa do Pescador)は6月に開かれるので、チェックしてみたい。
夕方はセントロに戻って、SESC Arsenalに行ってみよう(www.sescmatogrosso.com.br/arsenal/、住所=Rua Treze de Junho,s/n – Centro Sul)。映画館や図書館、ビアガーデンなどを擁し、だいたい午後5時頃から色々な文化イベントが催されている。特に木曜日は、音楽を聞きながら地元の食べ物を楽しめる市場が出るとか。
夜は、クイアバのナイトライフを経験してみよう。じりじり照り付ける昼間の空気とは打って変わって、いくらか過ごしやすくなる。
市内にある「民衆の広場」(A Praça Popular)にはたくさんのバーやレストランが軒を並べ、道にテーブルを並べたお店もそこここにある。中でも伝統あるChoppão(www.choppao.com.br)ではしっかり夕食が食べられ、生ビールも豊富にあるのでお勧めだ。
■3日目
クイアバ市内と周辺を満喫した後は、いよいよ大自然を見に行ってみたい。市から69キロの場所に、ギマランエス高原(Chapada das Guimaraes)だ。テーブル状の台地が広がる「ブラジルのグランドキャニオン」。国立公園に指定されており、標高差数百メートルの断崖が連なるパノラマは圧巻。「花嫁のベール」と名付けられた、まっすぐに落ちていく86メートルの滝が有名だ。
クイアバから近いのですぐ行って帰ってきてもいいが、それではもったいない―と思う人はやはり数日滞在してみるのがお勧め。感じのいい民宿(pousada)がいくつかあるが、市内に比べてその数は少ないので、予約をするなら急いだ方がベターだろう。
▼参考サイト
http://www.curtamatogrosso.com.br (マット・グロッソ州の文化や観光を紹介)
http://www.copa2014.gov.br/pt-br/brasilecopa/cultura/cuiaba_patrimonio (ブラジル政府のワールドカップ特集ページ)