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高い関心、批判も続出=百周年事業案日本語説明会=連載(最終回)=総括ないまま終了

3月19日(土)

 県連の中沢宏一会長は、「昨年末、県連ではヴィラ・レオポルジーナ案を二回も討議し、祭典協会に再考すべきという決議をした。それを文章で一月五日に渡しているが、今まで何の返答もない。非常に残念です」と嘆いた。
 「百周年には三十二人もの副理事長がいるが、会長・副理事長がみんな集まるような話し合いはほとんどない。今日もそうだが、舞台には、理事長が真中に座り、総務副委員長やその下の委員とかがいるが、副理事長は一人もいない。これではまとまる話もまとまらない」と指摘。五団体制よりも、祭典協会は今の方が民主的な組織だと主張するが、実際はごく少数の、副理事長でさえない人々が最高意志決定に関わっている実態を糾弾した。
 「特に会議所の人々、世界に誇る日本企業の方々が全然参加していない。それは、肝心の意志決定に会議所を巻き込んで、たてようとしないから。県連だって日本の全県に通じている。ところが外に置かれたまま。これでは日系社会がまとまらないのも当然」
 中沢会長は、「会議所も県連も賛同しないでは、現実的に総意にならない。日本も動けない。もうちょっと現実を見て、然るべき方法をとるべきだと思う。コロニアの人に喜ばれるやり方をとってほしい」と要望した。
 その次にマイクの前に立った戦後移民の岩手県人男性は、「みなさんのことを多少誤解していました。よく考えてみると、私は来月でブラジル四十五年になります。私個人では、物事をやる時、三〇%の人間が賛成したらやりなさい、五〇%の賛成ならもう遅い、八〇%ならやめなさい、という言葉を信じています。そういうことで、もう一人賛成者がいます」とセンター賛同の意を表した。
 続いて女性が立ち、「一主婦として申し上げます。地権のことは、あのようにアパートに例えてもらってとてもよく分りました。五十年、百年先を考えてやっていらっしゃることに感激しました。自分たちは食べなくても、子どもたちに教育してきたのは間違いではなかったと確信しました。二世のみなさん百周年頑張ってください」とエールを送った。
 最後に別の女性が「コンセンサスを得るために、一般の人も交えて投票したらいいのでは」というアイデアを出した。「何百人、何千人が投票するかしらないけど、投票結果を総意にすればいい。多数決の結果なら、どんな反対も静まるはず」と提案した。
 ここまで約四時間に渡って説明や賛否両論が交わされたが、祭典協会側は反論やまとめをせず、六時過ぎ、ただ単に閉会。貴重な機会だったにも関わらず、総意への道はまだ遠いという印象を残した説明会となった。   (終わり)

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